自分の満足いく1着に出会えた振袖選び

親から受け継いだ振袖を着た思い出

2017年10月03日 17時10分

私が着た振袖は母親が着ていたものを受け継いだものでした。
白をベースにしたシックなものなので、成人式に行った際にカラフルで鮮やかな色の振袖を見たときに正直「場違いだったかも」と思ってしまいました。
成人式の前に「振袖はどうするのか」という話で友人と盛り上がっていたときに、「買ってもらう」か「レンタル」をするのどちらかでした。
私は母親のものを着ることになっていたので「親が着ていたものを着ることになっている」と正直に話したら「買ってもらえないの」「一生の記念だよ、買ってもらいなよ」
と言われてしまいました。

親のものを着るのはそんなにおかしいことなのかと、友人から言われた言葉に傷ついてしまいました。

やっぱりレンタルすれば良かったと思ってしまったりして、成人式に行きたくない気持ちが強くなりました。
成人式の日になっても、友人に言われたことが心に引っかかってしまい、振袖なんて着たくないと思い、憂鬱でした。
行ってみたら、私の着ている着物がシックすぎて地味に見えて、ますます「着なければよかった」と後悔の念でいっぱいでした。
とりあえず、式だけ参加して誰に話しかけることなくそそくさと帰ってきてしまいました。

式中も鮮やかな振袖と笑顔でいる姿を見て羨ましく思い、ますます憂鬱でした。
時代に合ったものにすれば良かった、選択を間違えたと落ち込み、式が早く終わらないかなとばかり考えていました。
成人式は旧来の友人と会って再会を楽しむのを想像していたのが、真逆なものとなってしまったことが悲しかったです。

成人式が終わり、友人と会った際に「どうだった?」という話になり、友人同士は振袖姿の写真を見せ合いをしていました。
式だけ参加して、記念にと写真を撮っていましたが、友人から言われた「買ってもらえないの」「一生の記念なんだから買ってもらいなよ」という言葉が
引っかかってしまいどうしても、見せる気になれませんでした。

体調が悪くなって式には参加しなかったんだよねということで誤魔化してしまい、嘘をついた自分に罪悪感でいっぱいになりました。
友人から見せてもらった写真は、やはり鮮やかなものでした。

やがて、社会人になって成人式の話が話題に上がりました。
その中で私と同じ世代の人が「うちは親から受け継いだものを着ているよ」と話していて、
別の人が「親から受け継いだものが子供も着ているってすごいことだよね」「レンタルも良いけど、親が残してくれたものがあったらその方が一生の記念になるよね」
と言っていて、その時に初めて
親から受け継いだ振袖を着るのはおかしいことではないと気付きました。
「私も親から受け継いだものを着ました」と話したら、「子供の世代まできちんと取ってあるのが凄いことだね」と言われ、
親から受け継いだものを着てよかったなと思えて、親が着ていたものを子供が着れるって改めて凄いことだなと感じました。


今では、親から受け継いだものを着て良かったと思っていますし、成人式の話になったら「親のを受け継いで着た」と堂々と話できるようになりました。